発語がまだない、また、文章にして発語でコミュニケーションが取れない方など、十分にに発語でコミュニケーションをとることができない方々は、すぐに使えるコミュニケーションシステムを必要としています。特別支援の現場で働く支援者の方々やご自身のお子さんが自閉症や言語障害の診断を受けたという保護者の方々なら絵カード交換式コミュニケーションシステム〔PECS®〕について聞いたことがあるかもしれません。PECSは世界中の研究によりエビデンスベースのコミュニケーション支援方法の一つとして知られており、正しく実践されると使用者にとって直ぐに役に立つからです。PECSは欲しい物や活動、人を要求するための方法を、社会的な関わりを促す方法でコミュニケーションをとれるように指導する手順を教えていきます。応用行動分析の概念を基に、PECSは自発的な要求を教えるところから始め、出来るだけ早く、質問に答えたり、自分の環境の中で行われている出来事についてコメントすることなどを教えていきます。未就学の自閉症児の方々は、PECSの導入開始後、発語を始める子供たちが多いということも魅力の1つです。しかしながら、PECSを始めるのが遅かったかもしれないとあきらめる必要もありません。成人の方々でもPECSによる素晴らしい成果は現れています。当初、PECSは年齢の幼い自閉症の子どもを対象にして始まりましたが、今では様々な知的、肢体不自由の方やコミュニケーション障害のある様々な年齢の方々に拡大・代替コミュニケーションシステム(AAC)として使用されています。
弊社のワークショップでは、世界中でエビデンスベースの介入法の一つとして知られていて、世界中にいる自閉症の方々やダウン症の方々にて使用されているコミュニケーション支援ツール、PECSを指導する手順と実践法が学べます。
PECSフローチャート
