7月となり、いよいよ夏休みが目前に迫りました。学校や施設では、お子さんや成人さんたちの夏休み中の支援について、準備の真っ最中ではないでしょうか。夏休みを有意義に過ごすためのコミュニケーション支援のポイントについて、ご一緒に考える機会になればと思います。

夏休み直前!コミュニケーション支援の最終確認ポイント

夏休みは、学校や施設の構造化された環境から、より自由度の高い家庭や地域社会での生活へと移ります。この環境変化の中で、学習者の方々が安心して過ごすためには、日々の生活の中で般化の要素を含みながら効果的なコミュニケーションスキルを教えているか確認しましょう。

夏休み直前に確認すべき3つのポイント

①自分の求めている情報や物事、活動の要求を様々な環境でいろいろな人に向けて表現する力

夏休みは家族との時間が増え、新しい活動や環境に触れることが多くなります。いろいろな場面で「これがしたい」「これがほしい」とお友達や担当のスタッフや先生以外の方に自発的に要求ができているか確認しましょう。

➁「待つ」ことが定着しているか

夏休み中は、家庭の中が忙しく要求したものや活動へのアクセスが遅れたりすることが多くあります。私たちが「ちょっと待ってね」というメッセージを伝えた後、待った後にどんなこと/ものが学習者の方々が得られるか忘れないように!「待って」の時間は徐々に伸ばしていきましょう。「ちょっと待ってね」というメッセージと一緒に「待ってカード」などの視覚的なものを利用することをお勧めします。

③見通しを持つ力

毎日のスケジュールが変わる夏休みだからこそ、「今日は何をするのか」「いつ家に帰るのか」という見通しを持つことが大切です。視覚支援を活用する場合、学習者の方がその絵一枚の指示が「どんなこと」「どこにいく」かなど理解しているかまず確認しましょう。詳しくはPECSマニュアル第3版/2版の11章をご参照ください。

   

日常生活の中でコミュニケーションを進める実践方法

夏休みの日常生活は、コミュニケーション学習の絶好の機会です。一日の中にPECSを組み込む機会を作ってみましょう。

朝食時

朝ごはんを食べるときに必要な食器やお箸などいつも設定してあるものを取り除いて待つ。子どもに「おはしください」「おちゃわんください」など要求する場面を作ります。→ 注:毎日同じ場面で要求しないようにしましょう。

外出時

「今日は公園に行きます!」帽子を2種類見せてかぶりたい帽子を弁別して要求してもらったり、m「コーヒー屋さんに入ったときに食べたいもの、飲みたいものを定員さんに要求する」→ 白紙の絵カードをもって歩くとその場で絵カードが作れます。

困った時の表出

レストランで出てくるお手拭きやストローの袋を開けられないときに「手伝ってください」など、困った時の適切な表現を教えます。→ 手伝ってカードをもって歩くと便利です。

一日の中にどのようにコミュニケーションを組み込んでいく方法を一緒に計画立ててみませんか?

ポジティブ行動支援とチャレンジング行動への対応

夏休み中、新しい環境や予定の変化により、お子さんたちが行動上の問題(いわゆる「チャレンジング行動」)を示すことがあります。大切なのは、その行動を「困った行動」と見るのではなく、その行動の背景にある「コミュニケーション上のニーズ」を理解することが大切です。

多くの場合、チャレンジング行動が見られるときは、お子さんが以下のいずれかを伝えようとしている可能性があります:

「これがほしい」→ 要求のコミュニケーション

「やめたい」→ 拒否のコミュニケーション

「助けて」→ 援助要求のコミュニケーション

このように考えることで、行動ではなく、その行動の背景にある「コミュニケーションニーズ」に対応することができます。行動そのものを罰するのではなく、より適切なコミュニケーション手段を教え、その手段でニーズを満たしてあげることが、真の支援につながります。これらの行動の背景について「チャレンジング行動どのように阻止し減少させ代替行動へ移行するか」のワークショップにて詳しく予防対応として代替行動の見つけ方や介入計画についてご説明しています。

 

教材価格改定に関する重要なお知らせ

昨今の世界的な石油価格の高騰やそれに伴う物流コスト・製造コストの大幅な上昇、ならびに記録的な円安の影響により、教材の制作・輸送にかかる費用が従来の水準を大きく上回る事態となっております。

これまで弊社では、コスト削減に努め、教材価格の維持に尽力してまいりました。しかしながら、企業努力のみで現行の価格を維持することが極めて困難な状況に直面いたしました。

つきましては、誠に不本意ではございますが、安定した品質の教材を継続して提供するため、

2026年9 月 1日より、教材価格を改定させていただくこととなりました。

何卒、昨今の諸事情をご賢察いただき、深いご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

■ 価格改定の実施時期
2026年 9月1 日 ご注文分より